生神さまっ!

まるでこの空間だけ他の世界と時系列が違うかのように、感覚がおかしい。


ふわふわ浮いているような浮遊感さえある。


ようは、頭も少しぼーっとしてきている。





「…そんなの、簡単だよ」





そんな浮遊感も、彼の言葉でまるで夢から覚めたかのように体が、意識がはっきりとする。


そして彼が紡ぐ言葉に、耳を傾ける。






「冬夜が無意識のうちに、秋奈を選んでいたからだよ。


この人に助けてほしい、そう冬夜が叫んでいた」






冬斗は無表情になる。


……ああ、分かった。



彼がなんでこれほど美しいのか。




彼が、空虚だからだ。


浮いているのは私じゃない。


冬斗だ。




冬斗は、冬夜のために、冬夜の意識を借りて、冬夜を助けるために何かをしようとしているんだ。



…じゃあ、何をしようとしている?


私に助けてほしいことって…なに?