冬斗に言われるがまま、食事場所へ。



そこには春乃と夏樹、他にも春乃の付き人らしき女性3人と夏樹の付き人らしき人3人が。



夏樹の派手な赤い着物よりも、少し落ち着いた赤色の着物を着ているのは、女の人1人と男の人2人。



やっぱり夏樹もいるのか、付き人。




…ってことは冬斗もいるはずだけど、ここにはいないなあ…




「ああ、俺の付き人なら基本動かせてないから。

信頼できるのが2人いるだけだよ、俺は」




私の考えを読み取ったのか、冬斗がそんなことを言う。



なるほど…冬斗はそんなに付き人を取らない主義なのね。




「つっても、コイツが付き人を募集するって話になった時、女達がすごかったぜ?

ぜひ!って。

結局コイツ、男2人しかとらなかったんだよなー」




食事の席に座ったところで、すでに食べ始めている夏樹がケラケラ笑う。




「確かに、冬斗の場合女の人が放っておかないよね…」



「その通り!

私と夏樹なんて20人以上とっちゃったのにねー!」




「まあ、そのうちの半分は滅多に俺らのそばに置かないけどなー!」




…夏樹、付き人達が泣くよ。



深々とお辞儀をしながら私の食事を差し出した女性が部屋から出たのを見計らって、食事にありつく。



…うん。今日も美味しい。



朝からお刺身なんて豪華…私、お刺身大好きなの。マグロもサーモンもイカも!



そうめん状のイカを醤油につけて食べるのが、これまた美味しい!