生神さまっ!

都内の有名ホテルほどではないが、田舎寄りのウインタースポーツ中心のために作られたホテルにしては広すぎるロビー。



綺麗なシャンデリアが4階までの吹き抜けなんて知らない、とでも言いたげに暖かなオレンジ色の光を私に浴びさせる。




その暖かな光が、嘘をついてまで私のただの勘違いかもしれないものを探ってる私に罪悪感を与えた。





やはり多くの客がスキーに行ってしまったためか、広いロビーはがらんとしている。



ちらほらホテルマンがいるだけで、バイキング会場もほぼ片付けられている。





客の影はない。





…戻ろうかな。

ただの夢、かもだし。

ていうか、ただの夢って考える方が現実的だ。




ふり返ろうとした時、肩に重みを感じた。





「…そんな驚いた表情で振り返られるとは、びっくりですよ。


…君はこんなところで、どうしたんだい?お父さんやお母さんはもう行ってしまっただろう」





180はゆうに超えている。

優しそうな声とは裏腹に、冷たい黒い目が私に向けられる。



綺麗なスーツの胸元。



"支配人"と印字されているネームプレートとのようなものを付けているその人は、にこりと笑う。