「今日の夜 もう一度、来てごらん。 あの、場所に」 「……え……?」 振り向いた時に、もう"彼"はいなかった。 …いや。 まるで、初めからいなかったかのようだった。 「…秋奈?後ろを振り向いたまま、どうしたのよ」 「…いえ…」 …今のは、誰だったのだろう。 冬夜?それとも、冬斗? …私は彼等のことを、ほとんど知らない。 双子なのだろうか、兄弟なのだろうか。 声も見た目も全てが同じ。 …知っていることはと言えば、 彼等が…このホテルの、息子だということだけ。