夏樹の、垢抜けた声に思わずふふっと吹き出す。




「秋奈…!」




だって…まあ、夏樹の言うことが本当だったら、確かにって感じだよね。



何千年も前から、私達は知り合いだったなんて…嘘みたい。




「嘘じゃないけどな、実際」



冬斗が少し笑いながら言う。



私は、黙ってうなずいた。



気付けば、私の部屋の前に来ていた。もう、心も軽い。



さっきまでのはなんだったのかなって思えるぐらい、軽いんだ。




「春乃の誕生日は17回目。


けどちゃんと数えれば、何千回目だ。


その最初から、俺達は共にいるんだ…そうだろ?」




…そっか。



まだ信じられないことがたくさんあるけど、腑に落ちないところがあるけれど。



なんだか心が軽くなって。







その心の軽さが、冬斗に対する私の答えな気がした。