「そこら辺に座って」



「あ、はい…」





私は言われた通り、そこだへんに座った。

その前にやってきたツクヨミ様な一つ息をはく。




「…で、生神が僕になんの用事」



「それは…」




なんとかツクヨミ様に会ってから、ツクヨミ様の移動の術でこの屋敷まで来た。


私達が住んでいるのよりは少し小さいけど、ツクヨミ様と付き人しか住んでいないらしく…それならば、かなり贅沢な家だ。



ツクヨミ様の屋敷がある周辺に屋敷はなかったけど、いくつかは遠目に見えた。


どの家も真夜中だというのに明るい光がついていて、道も明かりがあって…昼、とは言えないけど夜にしてはあかるい地域だ。