唇をかんだ。

私の考えが正しければ。

私は…




「…なんで、私だけ…」




悔しい。
悔しい、悔しい。


…元彰が言っていた。


『その確率は、
高いです』




ずっっっと天界にいた彼が言うくらいだ、本当に高いんだと思う。


その、確率ってやつ。




月は唇を噛み続ける私に冷めた目を向けるように、変わらない表情を浮かべていた。


それがまた、くやしいんだ。





「……なんで、私だけ…


…みんなと違うんだろう」