行って来ます。





そう、心で呟いて。



自室の机の上に手紙を置いて。





私は外へ、飛び出した。






「…よっ、っとお。

…コレにも大分慣れたなあ」




手から溢れ出す白い光が、高いところにある屋敷からとびおりた私をクッションのように支える。



けど、感心してる場合じゃない。


すぐにそこから立ち上がって、荘厳な屋敷が立ち並ぶ間を突き進む。






『あの方はかなり偉い方ですから。

大きな屋敷にいますよ。


天界の中心部を突き抜けてさらに奥に、ここと同じような立派な屋敷が立ち並ぶところがあります。

その一帯の長が、あの方です』



かなり偉い方…
アポなしだけど、いいのかな。



まあ、アポなんてとれるはずはない。

突っ込むしかできないんだから、しょうがない。