彼は1人、緩くなってきたお茶を飲む。



ついさっきまでいた彼女を思い浮かべながら。






「……僕に頼っても、僕は全然良いのですけど、ね」






自分の口から出た言葉に、彼自身が少し驚いた。



けれど聡明な彼は、目を閉じる。




抱いてはいけない感情が迫ってることに、気付かないフリをした。