生神さまっ!

「あなたなら、黙ってくれると思いました。

ここの人は優しいですから、他の人に言って私を止める可能性が高い。


それに関しては、あなたは私の意志を尊重してくれるのでは、と」





また静かに笑った元彰は「僕の主人に、本当に怒られそうですけどね」と言うと、私の方を向いた。





「もちろん協力しましょう。

あなたの疑問、夜を統べるあの方なら答えてくれるはずですよ」




「…ありがとうございます」




「では、これを渡しておきます」



元彰が私の方に、小さな紫色の巾着を差し出してきた。


…なんだろ、これ。

手にとって中を見ようとする…けど。



「…開かないんですけど」



「そりゃあ、僕のしがない術で簡単には開かないようにしてますから」




語尾に音符マークが付きそうなノリで言ってきたのだけど。


あかなきゃ何が入ってるかも分からないじゃん、これ…




「それは、ある条件を満たした時に開きますよ」



「…ある、条件」