もし、神様がいるのなら。



世界の全ての人を幸せにしてよ、そう思っていた。





「神とてのう、人の心を把握できない。

アマテラスはいつもそれを悲しく思っている。



人はなあ、神もなあ、結局は自分の力で変えようとしないと自分なぞ変えられない」






「……は、い…!」





変えてみせる。

私は、天界に来て…きっと、かなり変わった。


けど、まだ変われるはず。


自分の力で、切り拓く。






「…辛かったのう、秋奈。


けどな秋奈、


お主は天界にいるものを季節を救うという形で、救ったのじゃ。




誇りに思うのじゃぞ」






唇を噛んで涙をこらえようとしても、無駄だった。


堰を切ったように流れる涙は、止まらない。





「……お疲れ様、じゃ」





今まで、16年以上。

私は何をするために生きてきたんだろうって。


何度も何度も考えた。