広間の入り口近くに座る2人の美しい神に、アマテラス様は尋ねた。




「それが、やはりいないのよ。

結界破って脱走しているのよ、あの子」




「…昔から竜田はなんだかんだあっても帰ってくるの。

待っていればいいの」





そう、佐保姫様と筒姫様が言った時。



シュルン、という小さな風が背後で巻き起こる。


みんながその音に気付きその場所を見た時には…





「おうおう皆々顔を寄せ合って大変じゃなあ。


アマテラス、お主も無理は禁物じゃ。年に一度の大会議が終わったばかりであろうに」




「……竜田…

…もう、あなたって人は…しょうがないですね」