彼は無表情のまま…私を見る。


その風貌は、私たちと何ら変わりない年に見える。





ただ…桁外れに"美しい"青年だった。






「…さっきお前、春乃に『自分は何色か』と問うていたな」



「……ああ…」




アレは…気がついたら口に出ていた言葉。




「僕は



闇に染まった白色。



それに見えるな」







闇に染まった、白色…




闇に…染まった。






「………我は夜之食国(ヨルノオスクニ)が支配者、月読尊(ツクヨミノミコト)。


我が姉、天照大御神が頼みより…

…夜之食国より参った」