ひねった体をまた立て直し、青の髪の女の子の後ろに立つ。


そして…右手を頬に当てた。

もちろん、今は力を消しているから…彼女の顔に傷はついていない。





「…秋奈、すっげえな。


……力を無駄に使うのはやめとけ」



「無駄じゃない。私は…戦いたいから戦ってるだけ」



「…あっちも終わりそうにねえな」



彼が向いた方へ私も顔を向ける…

…刹那、腕から女の子がすり抜ける。



足の痛みを押し込めて、無理矢理逃げたようだった。




「……あき、な…!」


「…まさか、逃げられるとは思わなかった。

…"黄葉"」




光がうまれ、私の右手を黄色い光が纏う。





「…秋奈、お願い…戻って」


「おい春乃。ムリだ」


「分からないじゃん!

…夏樹…あたし、嫌だよこんなの…!!」



"春乃"を支えた"夏樹"も悲しそうだ。

…なんでそんなに私を悲しそうに見るの。




「あー、ムシャクシャする…!!」




忘れたい。何この歯痒い感じ。何かが引っかかって…何かが私の記憶の邪魔をする。

何度過去を振り替えようと思っても、浮かび上がるのは道真の顔。