生神さまっ!

すぅっと光を纏う右手を前に出し、前を見つめる。


そして一気に地を蹴り、20m以上前にいる3人のところへ…ヒュンッと風を切る音が聞こえたと思うと、ほぼ一瞬で辿り着いていた。



目の前に迫ったのは…中心にいた、群青色の髪の女の子。




その大きな目はさらに見開かれ、動けないでいるようだった。


私は地を蹴ったおかげで空中に浮いている。そのまま右手を大きく振り上げ、固まっている彼女へと…振り下ろす。




ジュウッと何かが焼けるような音がすぐに聞こえた。

…地面にある、数少ない枯草が燃えた音。



右を見ると、女の子は黒髪の男の子に引っ張られたのか…腕を握られていた。

左には、彼等と分かれたのか赤髪の男の子が。




女の子だけがハア、ハア、と肩で息をし、私の方を口を閉じもせず見ている。




…何かに、驚いている…?

けど、それなら逆に好都合。




私の術は…楓の形をした赤い光の粒子を操るもの。

それは熱く、当たると火傷のようになる…けど、今は違う。



白の玉を持っている私は…普段より何倍もの力を出せているのが分かる。



そう、普段の何倍もの…

………ふだん?




普段って…なに。

私が感じる"普段"…"日常"って…


…私は、白の玉を持つことによって力を大きくする…つまり、秋系の神。