生神さまっ!

「…あなたさまには、使命があります」



「し、めい…」



「ええ。


……今から来る"敵"を。

その白の玉の力を使ってでも、倒してください」




道真が私の手元から落ちた白の玉の拾い、私に差し出してくる。

それを…私は、受け取る。




「封印は確かに解けていませんが、その玉を所持するだけで力は得られるはずですからねえ。


…あなたさまになら、できるでしょう?」



「…はい」



「良い返事が聞けましたねえ」



道真はにっこり笑う…けどすぐにその笑顔を失くし、右手を右耳に添えた。

けどそれからまたすぐに、薄く笑う。




「……たった今、空気が揺れました。


そろそろ来るはずですよ。



あなたの"敵"が」





葉を付けていない木々が揺れる。

私も何かが聞こえた気がして、振り向いた。



小さく…けれど確かに見えた、人影。


白の玉を着物の胸の辺りに押し込む。
そして裾を結んで折る。袖も同様に。