生神さまっ!

…結局は、持っていても何の得もない?

いや、でもこれを持って逃げれば…





……いや、ちょっと待って。

ここどこだ。



黄泉の国にほど近いとかいってたけど、帰り道全く知らないよ。

逃げようもなければ帰り用もないじゃない。





「ふふ、白の玉を見て驚いていますねえ。


まあ…良いです。

どうぞ、あなたに差し上げましょう」




「え…って、う、わ…!

と、突然渡さないでください…!」




ごろり、と道真の手から私の手に渡った白の玉を見つめる。

…確かにこの綺麗さ、作り物には見えないけど…




「…あなたは、何を企んでるんですか」



「いえいえ。白の玉を渡したのは、ただのわたくしの良心からですよ?」



「んなワケないでしょう。

あなたがそうだったら…


…天界にはとっくにもう、季節が戻ってきてるはずですから」