生神さまっ!

そりゃそうだ。


俺だって春乃だって、1番最初に天界に来た夏樹だって…

天界で紅葉なんて見たことがないんだから。




「…黄泉の国。死んだ人間の魂が行くところ。


その中でも希望が通れば、天界の中心部に来れるけど…
…天界にいるのは、大半が神かその使い。


観光みたいな感じで来れるらしいけどね」



「…あたし、今までよく黄泉の国の意味分からなかったんだけどー…

…そーゆーことだったんだ…」




「そう。
そしてその黄泉の国に近ければ近いほど、死人の魂が楽しめられるよう、
美しい景色を観れる場所が多い。


そこ、紅葉の名所も、そのために作られたんだよ。



…黄泉の国に近づいている、大きな力があると戦闘部隊に聞いた。


"秋"に関連するものが体に近いほど力は大きくなる。



…きっと道真はそこにいる、そう踏む」





「じゃあ、あたし達が今から行く場所って、その…」



「そ。

俺らは今から、


世にも危険な…黄泉の国の近くに行くっつーこと」




夏樹が軽い口調で言う。


…決して軽く言ってがいけないんだけどな。




黄泉の国。

死人の魂が集う、夜の国。




「…行こうか、みんな」


「春乃、こわがるなよ?」


「こ、怖がってないし!夏樹こそ、怖がってるんじゃないのー!?」




…俺だって正直言って、不安だ。


だけど、行かなきゃいけない。




「…頼むよ」



戦闘部隊の1人がうなずくと、俺たちは光に包まれた。



そして、目をつぶる……