生神さまっ！

春乃の言葉にまた顔を背ける夏樹。



そんな彼に、思わずまた笑みがこぼれる。




「でも…私のせいで話を中断させちゃったね。

ごめん」



「はは、そんなの気にしなくていいのに。

…やっぱり秋奈は、優しいね」




……優しい？

…………私が？




「…珍しい褒め言葉をどうもありがとう」



今までの学校生活でもそれほど言われたことないけど、うん。




「秋奈は、後ろから支えてくれる言葉をさりげなく使うからな」



「…いや、自分でも分からない…」



冬斗が「それでいいよ」と言って笑った。

…知らず知らずのうちに…そんな優しい言葉をかけてた？私…


…ほんっと心当たりないけど。




「秋奈の言うとおり…彼にも現人神となりスサノオと手を組み、

季節を奪う…理由があると思う。




けど、それを阻止するという俺等の使命は変わりない」




こうゆう時…冬斗は自然と、まとめ役になる。


冬斗の言葉は、まるで魔法のように…私の脳に自然と入って、納得させるんだ。