生神さまっ!

「秋奈は言ってたね。両親が目の前で死んでいくのを見て自然と出た笑顔に、嘘偽りはないって」




車内のミラーに映った、自分の笑顔。

脳裏にこびりついて、離れない。








「…秋奈が俺たちと一緒にいたときに浮かべていた笑顔が嘘だなんて、俺は言わせないよ」





…ああ。

なんで、気付けなかったんだろう。




私はもう、見つけていたんだ。




新しい、仲間を。
頼れるべき人を。




「言ったでしょ、俺」





暗い、暗い世界は
私が勝手に生み出していた影を落としていただけ。



真っ白な心の下が、ぐちゃぐちゃな心だったとしても。


私は…





「秋奈がいるべき場所は、ここ。


天界なんだよ」






影は消え去って、明るくなってゆく。


まばゆい白の光が、世界にささる。