生神さまっ!

「秋奈の荷物持ってきた!

少ないけどなー」



ダンボールが3つ。


夏樹に続いて入ってきた冬斗の協力もあって、私の荷物が届けられた…



…のだけど。




「私…やっぱりここで住んじゃう感じなのね…?」



「なにを今更言ってんだよ、お前。

なにがキッカケかは知らないけど、もう決心したんだろ」




冬斗が3つ目のダンボールを置きながら話す。



…そう、なんだけどさ…ねえ?



一応私、昨日の夜まではこれからは孤児院LIFEなんだな、って思ってたわけで…



…って、ん?なんかこの時期に…またなにか始まる予定だったような…





「…って、学校!忘れてたあ!!」




高校!今日が4月2日でしょ?だから…えっと、4月5日からだから、もうあと3日、4日で始まる!



どうするの!?



「いや、行かないよ、秋奈。

俺達高校なんて行ってないもん」



「そーそー。夏樹の言うとおり!

あたし、高校2ヶ月だけしか行かないで転校って名目でこっち来たからねー!」



「そんなん、お前も"突然の転校"で名が通ってるだろ」




…と、当然のように言わないでくださいますか!?



こちとら義務教育の9年間+1年間、合わせて10年間学校にちゃんと通ってんですよ!



ちなみに中学では皆勤賞でしたから!



…待って、じゃあ無教育で私はココにいなきゃいけないってこと…?




「あ、学習面なら安心しろよ!

家庭教師みたいなヤツが教えてくれるし、困ったら冬斗に聞けばいいし!」




「冬斗って…頭いいの?」




私も特別いいわけじゃないけど、学校にちゃんと通ってない人に負ける気は…




「まあ、日本に飛び級制度があったら旧帝大に行けるぐらいは」



「疑ってすいませんでしたああ!」