生神さまっ!

長年勤めてくれているこの40半ばのお手伝いさんも、気付いているに決まってる。



何度も何度も、私達を救おうとしてくれた。

けど、できなかった。


主(あるじ)に逆らうことは、彼女でも無理難題な話だったんだ。




「ありがとう…ねえ、私1人で食べていい?」



「…分かりました」




1人きりの夕食。

2年前まで、こんなんじゃなかった。




1人で黙々と夕食を食べていると…お父さんが帰ってきたことを知らせるチャイムが鳴り響く。


お手伝いさんが少し駆けて玄関に行く。おかえりなさいませ、なんて声が聞こえてくる。




汗が、出てきた。


平静を装え。


焦るな。




ガチャリ、と、私がいたダイニングのドアが開く。




「ただいま、秋奈」



「……おかえりなさい、お父さん」