美しい四季折々の風景は、いつだって私の…

…いや、



私達家族の心を癒してくれた。



秋は…赤、緑、黄、橙……
様々な色に染まった紅葉を見るのが、
私達の癒しだった。




だから、私達は…四季が、好きだった。







白というのは…黒に勝るとも劣らない。



ただ、簡単に周りに流され…染まってしまって、



これが"普通"なのだと…そう、思い込む。




白は純粋無垢のように見えるだけで、
様々な"色"を抱えている。



もしかしたら白く見えるその色は、

中に黒を抱えているのを、表だけ白に塗って隠しているだけなのかもしれない。





私は、秋が大好きだった。
秋の色が白。それはなぜか、昔から知っていた。


納得、していた。




…何色にでも染まる白。
…何色でも染めてしまう白。


結局どちらが本当の"白"なのか。





ただ、分かったことが、1つ。



季節の風景は…

白という色は…




私の真っ黒な心を、

隠し切れていなかったということだ。