いつも笑顔で、楽しそうで、明るくて。

そんな夏樹も、大好きだった。



でも、夏は…明るいだけじゃないんだよね。

夏だからこそ、そんなこともある。




なんだか…夏樹にそうゆうのを伝えたくなったけど…

…いざ言おうとすると、緊張しちゃうわけでして。



1度深呼吸して…ん、と心の中で決意する!





「あ、あのさ!…私はさ、今の夏樹も…


…えっと、うん!


好き、だから!うん!!」




…いくら友達だからと言っても、この年で好きとかは恥ずかしい!

でも、これ以外思いつく言葉、なかったから!!



夏樹は最初、きょとんとした顔。


でも、みるみるうちに…笑顔になって。



最後は、前よりは小さいかもしれないけど…

でも、確かに暖かい、強い笑顔で。




「…俺といつか、向日葵見てくれよ!」




そう言った。




過去を乗り越えるのは、難しい。

けど、確かに夏樹は一歩一歩…未来へと進んでいってる。





「……私、待ってるよ。

夏樹が行けるようになるの!」




「大丈夫、安心しろ。

来年には行けるようになってるからさ」





でも、無理しなくていいんだからね、夏樹。


だって、


夏は必ず、








何度でも、やってくるから。
















第二章 【朱イ向日葵】 【終】