「本当にごめんなさい…」



「いや、いいってアマテラス様…」



「でも、本当に。

少し顔を出すくらいならできたはずなのだけれど…」



「別に俺らは気にしてない。

どうせ付き人とか使用人とかがアマテラス様を半強制的に安全な場所へ連れてったんだろ?」



「そうですが…力になれず、みなさんごめんなさいね…」



いつもの場所、もとい広間。

そこにいたのはアマテラス様他数名。

アマテラス様は私達が来た時からずーっと謝り続けてる…なんか、もうずーっと。



私達が義経と戦っている間、1人だけ安全な場所にいたことを申し訳ないと思っているっぽいけど…

そんなの、全然気にしなくていいのに。



神様とは思えないほどお人好しというかなんというか…




「アマテラス様、もう大丈夫だから。

ほら、早くやろーぜ」



敬語を使う気も起きないほど疲れ気味の夏樹。

まあ、思い返せば夏樹ってそんなに敬語使ってなかった…ね。うん。



「そうですね…この件はまた今度。

筒…来なさい」




また今度同じ会話するの…?なんて思っている暇もないほど、
急に襖が開いた。


それはそれは"朱"という字が当てはまるような…女性。



真っ赤な胸辺りまでの髪に、真っ赤な着物に、帯は朱色で金色の細い紐が。

肌はとても白くって…そして、何より目が…真っ赤っ赤。