生神さまっ!

「…相変わらず複雑」




「俺は小4の時からまともな勉強はしてねえから、歴史もちゃんと学んでねーんだよな。

だからなんで秋奈がそんな顔してるのかの方が不思議」



戦場を突っ切って、屋敷の中に入る。

屋敷は静か。まだ、魔物は入り込んでないみたい。




「いや、例えるなら、あれだよ…


自分が好きなキャラクターが実際は生きてて、自分の敵だった、みたいな…」



「…え、なんか違くね?」



「うん、私も例えるの失敗したな、って思った」




それじゃああれじゃん。あんパンのヒーローとかが実は自分の敵だったってことじゃん。


じゃあ私はばい菌の妖精か。え、あれって妖精だっけ?




「ねえ夏樹、ばい菌の妖精っていると思う?」



「俺も同じこと考えてた」



「やっぱり?」



戦いの最中になんて会話をしているんだ私たちは。危機感なさすぎでしょう。


でも、実際屋敷の奥までは遠い遠い…走っても中々着かない。




「俺さ、あんパン嫌いなんだよなー」



「私結構好き。なんで?」



「甘ったるいもんがそんな好きじゃねえの。あんことか、ほんっと無理。

ていうか、自分の顔を千切る勇気、俺にはない」



「そういえばあのあんパンヒーローって、いつ自分の顔が千切れること知ってたんだろ。産まれた時から?」



「え、成長とかあるのあんパン。最初は小さかったけどどんどん大きくなったりするのあんパン」



「…多分これは、深く考えちゃいけないやつなんだよ」



「そうだな…」