生神さまっ!

子供の分際で、そう思われるかもしれない。


でも、好きだった。


そう、やっと気付けたんだ。




「ありがとう。


俺といてくれて。
俺に笑顔を向けてくれて。
俺を連れ回してくれて。
俺に夢を与えてくれて。


感謝しても、しきれない」




視界が、あの日みたいにぼやける。



これは、暑さによる陽炎か。

それとも、涙なのか。




分かってる。



全てを消そうとする陽炎と、

別れを確信してしまって生まれた涙。



どっちもだ。



泣くなんて、何年ぶりか。あの日のをなくしたら、記憶にない。




「…ごめん、

香織の夢を奪ったのは俺だ。


俺が香織の笑顔を奪った。


俺が、全部いけないんだ」




…揺れる視界の中、気付いた。

香織の目から…涙が、溢れていることに。