生神さまっ!

次に着いたのは…



「…裕也の家?」


「…あそこに、彼がいるの」



自分が殺した相手を見る、というのも変な話だ。



「…なんか、ぼーっとしてるな」



「…自分が夏樹から受けた痛みを、裕也は覚えているの。

あの時の夏樹の顔も、動作も。


気付いたら目を覚ましていた彼は、次の日には夏樹が消えたのを知ったの。


自分のせいだ、と悔いているの。



彼もまた、不器用なだけだったの」




…俺は、両手を見る。

この手で俺は、アイツを殺した。



激しい憎悪にかられ、一切の戸惑いもなく。

今でも肉を切った感触は覚えている。



…俺も、覚えているんだ、裕也。

俺のせいで、お前を苦しませるかもしれない。これからも。



罪を背負って行こう。俺も、お前も。




決して忘れてはいけないこと、忘れないように。






「…最後、行くの」




何となく行き先の予想がつく俺は、筒の後ろじゃなく、横に並ぶ。



「…ふぅん。自分から行く気になったの」



「…別に。ただ…

…俺はやっと、気付いたんだよ」



「遅すぎるの。いつなの?」



「…この世界から俺が、消える寸前」



「…ほんっとうに、遅すぎるの」