生神さまっ!

香織の顔を見ずに俺は走って病質を出て、廊下を走った。



ベテラン臭漂う看護師に注意をされたが、そんなの気にしない。





そのまま病院を出て、走る。

ただ、走る。



…どれくらい走ったのか。

体力に自信がある俺でも、ヘトヘトになり、足が疲れ果ててしまった頃に、



やっと着いた。





裕也の、家に。




息を直し、深呼吸をし、俺は…少し震える指で、チャイムを鳴らす。




『どなたですか?』


「裕也君と同じクラスの夏樹です。
裕也君、いますか」


『あら、裕也と同じクラスの。

ちょっと待っててね』



プツッと通信が切れた音がしてすぐに、ガチャリ、と目の前のドアが開く。

そこにいるのは…疲れ果てた顔をしている、裕也。



「…何の用だよ、お前が」



「1つしかないだろ」




ビクッと明らかに裕也の肩が震え、裕也は俺から顔を背ける。




「…なんで香織が…ああなったんだよ」



「……」



「答えろよ」



「……」




「っ、答えろよっつってんだよ!!」




俺の声に…裕也は、顔を背けたまま…小さく口を動かした。



「………いんだ」



「は?」



「あいつが…香織が悪りぃんだよ…!

そして…お前が悪りぃんだよ!!」




…コイツは、なにを言っている?

目の前で怒り始めたコイツは…なにを……