*
「ねえ、夏樹ー」
「…ノックしてよ」
「えー、別にいいでしょ?
夏樹は夏樹だし」
「デリカシーみたいなのないの?」
「え?夏樹にデリカシーなんて存在するの?」
「あ、そっか。香織はデリカシーって言葉を知らなかったのか。
ごめんね、俺が悪いね」
「ーっ!!
あーもう私の負け!悪うございました!!」
「分かればいい」
「…うー」
夏休みが始まって、すぐの日。
香織は今のところ俺しかいない部屋に、突然入ってきた。
相部屋が多い孤児院だけど、生憎俺と2年間相部屋だった1つ年下の少年は半年ほど前に親戚が引き取った。
俺の数少ない理解者だった彼がいなくなるのはやはり少しさびしさもあったけれど、きっと彼も今頃楽しんでいるだろう。
そんなわけで今、俺は数少ない1人部屋。
悠々自適に本を読んでた時に急に入ってきて来ないでほしい。
「…で、要件は?」
「ほら、これこれ!!
もう終わった!?」
香織が見せてきたのは…
3枚の、原稿用紙。
「ねえ、夏樹ー」
「…ノックしてよ」
「えー、別にいいでしょ?
夏樹は夏樹だし」
「デリカシーみたいなのないの?」
「え?夏樹にデリカシーなんて存在するの?」
「あ、そっか。香織はデリカシーって言葉を知らなかったのか。
ごめんね、俺が悪いね」
「ーっ!!
あーもう私の負け!悪うございました!!」
「分かればいい」
「…うー」
夏休みが始まって、すぐの日。
香織は今のところ俺しかいない部屋に、突然入ってきた。
相部屋が多い孤児院だけど、生憎俺と2年間相部屋だった1つ年下の少年は半年ほど前に親戚が引き取った。
俺の数少ない理解者だった彼がいなくなるのはやはり少しさびしさもあったけれど、きっと彼も今頃楽しんでいるだろう。
そんなわけで今、俺は数少ない1人部屋。
悠々自適に本を読んでた時に急に入ってきて来ないでほしい。
「…で、要件は?」
「ほら、これこれ!!
もう終わった!?」
香織が見せてきたのは…
3枚の、原稿用紙。

