冬斗は…この屋敷で唯一の男友達の夏樹のことを改めて思い返し、ちょっとかなしそうだった。



そりゃそうだよね。
付き合いの長い友人だと思っていたけど、実際考えてみればそうでもなかったかもしれない…なんて。




「いくら夏樹がここにいた時からの知り合いでもねー…」




「そうなんだよな…って、春乃。

今、なんて言った?」




「え?

あ、えと…いくら夏樹が天界に来た時からの知り合いでも、って!」




冬斗の顔が、ん?という疑問を浮かべた顔になっていく。

間違ってるぞ、とでも言いたげな瞳に、私も首を傾げる。


…なんか変なこと言ってたっけ、春乃?





「春乃…お前、勘違いしてないか?」



「勘違い?」



「うん、勘違い。

だって…」