「え?」




「いや、秋奈が言ったんじゃんかー!

やっぱり変だよね、って!」




…口に出てたんだ。

うん、うっかり。




「だって最近の夏樹、本当おかしいよ!

今みたいに会議中でもすぐに退室しちゃうし!付き合いは悪いし!

ストレスでも溜まってるんかなぁ?」



「それって、早く夏を取り戻さなきゃー、みたいな危機感からのストレスってこと?」



「そ!

だって…それ以外、夏樹がストレス感じるようなことってある?

あたし、夏樹がイライラしてたり怒ってたりしてるの、見たことない!」



「確かに…私もないな」




卑弥呼の時も…なんていうのかな。

鬼気迫ってる…みたいな感じはなかったし、

私や冬斗に比べて…緊張感みたいなものが、全然なかったように思える。



笑顔でいるからこそ、なにを考えているのか分からないんだ。


夏樹の笑顔は…
とりあえずその場を取り持つだけ、みたいな。



本心からの笑顔…みたいなものが、無い気がする。




「あたし…夏樹と、最近ちゃんと話してない…

さすがに寂しいしー…」



…本心はそれか、春乃。