「あなたは自分自身を弱い人間だと思っているかもしれないけど、いいのよそれで。




春の悲しさもすべて乗り越えて、
無謀だと思いながらも自分の命をなげうって卑弥呼に立ち向かって、

…仲間と共に春を取り戻したあなたは、


弱い人間である反面、
誇り高き

春の神だもの」






佐保姫様と春乃が、ぎゅっと抱き合った。

そんな2人を、私たちは見守っている。




いや、私達だけじゃなくて。









穏やかな春風とか、
地面に少し生えてる青々とした緑の草とか、










青い青い、綺麗な空の下で揺れる、



まだ咲いていない、




桜の木とか。


















第一章 【青ノ桜】 【終】