生神さまっ!

視界がぼやけて、彼の顔をもっと見たいのに、見れなくなってしまう。

何度も何度もぬぐうけど、

視界はすぐにぼやけてゆく。



目から涙が溢れ出て、止まらない。




「春樹…死んだんじゃないの?」



「…」



「春樹…動いてなかった。

あたし、呼んだのに。

何回も何回も、呼んだのに」



思いっきり抱きついて、ただ声を出す。



「春樹…

帰ってきて」




「…春乃。

僕は、



死んだんだよ」





頭にガン!と大きな衝撃のようなものが落ちた。


知っていた、よ。

知っていた、けれど。



「……約束、

破っちゃったね」




春樹、

なんで泣いてるの?




「約束…守ってもらったよ。

ほら、ここに大きな桜の木…」




「これね、幻なんだって。

さっき女の人が来て、教えてくれた」




「…ここは、天国?」




「……それもね、教えてくれた。

僕と春乃が会うための世界だって、そう言ってた」




「…これからは何回も、」




「会えないよ」