生神さまっ!

突如目に飛び込んできたのは、
澄み切った青い空だった。





「…え……?」




あたしは、のそ、と半身起き上がる。



ここ…どこ…?





見渡す限り、青々とした綺麗な草しか生えてない。
気持ちのいい原っぱ。
春の陽気。

明らかに、病院ではなかった。




「…行かなきゃ」




ただ、あたしの足は。
まるで答えが知っているかのように、
動き出した。





原っぱを駆け上がって…
頂点に立った時。


見えた。





「……はる……き………?」





満開の、大きな大きな桜の木。

爽やかな春風が桜吹雪を舞い起こし、

うっすら見える人影がホンモノなのかどうか疑わせる。




ただ、


あたしの足は動いていた。






「春樹……!」



桜の木まで走っていって、

そして、彼の元に。




「…やあ、春乃」



彼の胸に、

あたしは飛び込んだ。




勢いがよすぎて、春樹はバランスを崩し尻餅をついて、
あたしが春樹の上に乗っているような体になってしまう。



けど、今はどうでもいい。


彼の綺麗な綺麗な瞳が、
悲しそうなその瞳が、

あたしを捉える。