生神さまっ!

手渡されたのは、1つのしおり。


と言っても、薄黄色の画用紙を長方形に切り、ピンクのリボンをつけただけの簡単なもの。



実はこれは、小児科の談話室に置いてあるもの。
春樹も、あたしも使ってた…




「…なんか、書いてある…」




『願わくば 君の下にて 春死なん 

その望月の如月の頃』




俳句…?




「…私ね、昔俳句に興味があったことがあったの。
それはね、結構有名な西行さんという人が作ったもの。

いや…西行さんがつくったものを、
春樹君は…自己流に変えているの」




だからね、と続ける看護師さんは、笑った。




「私が今から言う、西行さんの俳句の意味を。
春乃ちゃん、あなたが…

頭の中で変換して、春樹君があなたに伝えたかった本当の言葉を…
つかんであげて」




そう言うと、看護師さんは…



『願わくば 花の下にて 
春死なん その望月の如月の頃』




そう言ったあと、


小さな声で、その意味をあたしに教えてくれた……