生神さまっ!




「…さく、ら……!」




ほぅ、と思わず小さな吐息が漏れる。
それほどまでに、私は感動しちゃったのです。


家のほど近い公園の、桜の木。
もちろん品種なんかは知りません。

一昨日までは、全てが蕾だった。
予定では、確か4日後ぐらいのはずだった。


けど…




「咲いてる…!」




たった、1つだけだったけれど。
確かに桜は、咲いていた。



「…良い、かな?」



辺りを見回すけれど、人がいる様子はない。
昼の1時。今頃お昼時だろう。

よいしょmと手をのばし…
その小さな桜の花が残るよう、20cmばかりの枝をポキッと折った。



「…春樹…喜んでくれるかな……」




…今日こそ、聞くと決めた。

春樹の、本当の心を。



あたしのこと、
まだ好きですか。




その少ない文字数を言うのに、どれだけ時間がかかったか分からない。ただ不安なまま、だらだらと春樹の隣に居続けてしまった。

これ以上は…もしかしたら、春樹の迷惑なのかもしれない。



桜の枝を手に持って、走る。

走って10分ぐらいで着く病院は、



もう、見えている。