生神さまっ!

耳の奥で、声が響く。





……ただ私は、
謝りたいだけだった。






………誰に?




そ、れ…は……





「秋奈!!」



「ふ…ゆ、と……」



他の戦闘部隊も後から追いつき、辺りが血生臭くなる。
そんな赤とは対照的な私の透明の雫が、一滴、また一滴と地に落ちてゆく。

引っ張られるその暖かい手は…



なぜか、懐かしさを感じたんだ。




「生きたいんなら、

前、向けっ!!」




普段、荒っぽい口調じゃない冬斗が叫んだ言葉。
冬斗も同じなんだ。
冬斗も私と同じで、後悔に悩まれてるんだ。

自分が"生神"という立場故に。

その生神の命のために戦い、死にゆく人を見て…




けど、

彼は私より強かった。




いつだって、強くて…





「…冬斗!」



「……」




ただ走る。


体力も人並み程度の私には考えられないほど、足が速いままずっと。



ただ、私は…




「私は、生きて!



春乃を、迎えに行って!」




そして…




「一緒に、桜見るの!!!」




私の手を握る冬斗の手が、ぎゅっとその言葉に応えるように私の手を軽く握った。
暖かい、
暖かい、その手。



「…絶対、

四季を…取り戻してみせるから……!」





気付けば、ほら。



あの丘の上には、





卑弥呼がいる家が………