生神さまっ!

「そりゃ、にんじん以外完食しているんだから、分かっちゃうよ」



綺麗に端に寄ってるもんね、赤いにんじん。



あたしを早いって言ったけど、春樹君も早い方だからね。



もう箸置いちゃってるし!



「 じゃ、もらっちゃお〜と」



あたし、にんじん好きだもん!



置いてあった箸を拾って、まとまってた5切れのにんじんを食べる。


うん、ほどよい甘みがいい感じ!



「…え、あ、あのさ…」


「んー?おいひいよ?」


「じゃなくて、えっと…

その箸…」



春樹君の視線に従うように、あたしの視線も箸へと落ちていく。



「僕の、箸…」



「……あ」



顔に熱がぐぅーっと集まって、急に暑くなる。



「あ、ご、ごめん!あたし、なにやって…!」


「いや大丈夫大丈夫!僕もごめんねなんか!」


「春樹君は悪くないよ!

あたしが食い意地はっちゃったせいで…!」


「そんなことないって、

春乃ちゃんの食べてるところ可愛かったし!…ああっ!?」




もう、お互いしどろもどろ。



結局春樹君の最後の言葉にお互いもうトマトみたいな赤くなっちゃって、押し黙ってしまう。




「…ねえ、」


「…どうしたの、春樹君」


「…呼び捨てで読んでいいかな?」


「っ、もちのろんです!あたしもそっちがいい!」



お互い目があって、また伏せる。


えっと…なんかいわなきゃ…えっと……



「は、春樹っ!」「は、春乃っ!」



「「…あ、」」