生神さまっ!

検診が終わって、看護師さんに病室まで連れて行かれる。



もう、夕食の時間らしい…ドアが開いている病室で、食事をとっている子供達が見える。



…そういえば、お腹すいた。




ベッドに着くと、看護師さんが夕食を運んでくれる。



「今日は鮭。明日はクリスマスだから、チキンと小さなケーキが出ますからね!」



「ホントですか!?やったー!」



「…走り回って倒れなければ食べれますよー?」



「…はい」



ほ、ホントすいません。ふざけちゃってすいません、はい。反省しています。



「もう…彼の連絡がなかったらどうなってたことか…」



「…彼?」



箸を持ち、鮭を頬張りながら聞く。



そうよ、と看護師さんは頷いた。




「春樹君っていう子ですよ。

そういえば、春乃ちゃんと同い年?」



「…あ、あの人!」



「あら、顔見たことあるのね?」



「…いえ、目をちょっと…」



「…目?」



あははー、と笑うと、不思議そうな顔をした看護師さん。



えっと…春樹君について知ってることは、



あの目と…



…優しい、声だけ。




「あら!行かなきゃ…

じゃあ、私は行きますね。食べ終わったらナースコールで呼んでくださいね?」



「はい!ありがとうございました!」



どうやら、呼び出されたっぽいなぁ。



…今日は歩いちゃいけないんだっけ。



暇だな、と思ってテレビをつける。すると、面白いバラエティ番組に出演している、今話題のお笑い芸人さんが言った。



「もう、春が恋しいですよー!」



「…春…」



そういえば、春樹君って人…



あたしと同じで…春って名前だ。



思わぬ共通点を見つけて、ちょっとだけ笑みがこぼれた。