「ふふっ…」



「久しぶりに来たと思ったら…なにが愉快なんだ、卑弥呼?」



「いえ…ただ、わっちらも黙ってられなくなったとご報告に来ただけだ」



「…知ってる。4人目が来たんだろ?」



「ほぅ、さすが須佐之男命…最高神の弟よ」



足元まで伸びる青い髪を揺らす、妖艶な雰囲気を出している女を、スサノオは睨む。



「おー怖い」と言うだけの卑弥呼に睨む気も失せ、再窓の外を見るスサノオ。



「作戦は、成功した様子だな…」



「…春乃の気配が、あの屋敷から消えたからな。

伝言は伝わったのだろうな…くくっ…」



「…お前も悪い女だな」




スサノオはくすくすと笑う美しき人神、卑弥呼を見て笑みをこぼす。




「春樹と言ったか…あの男は、決して自分から高天原に行ったのではないんだからな。



あの小娘は…




自分が愛し、


"殺した"男を…




どんな気持ちで探してるのか…想像するだけでおもしれぇな」




一派が集う部屋。



今は2人しかいない広い広い部屋、











スサノオは「相手をしろ」とつぶやくと、卑弥呼の唇を噛むように、血が出るほどついばむキスをした…