雪見月

はあ、と溜め息を吐いてみるも、鬱々としたオーラを周囲に無差別に振りまくばかりで、


当然のこと、目ぼしい改善はしなかった。


「…………」


非常事態で俺はついにおかしくなってしまったらしい。


「……疲れた」


よし。

ヤケだ。


細かいことは気にしても仕方ない。


次行こう次、サクサク行こう。


案その二を考案する。


うーん、そうだな、迎えを呼ぶとか? いや、誰をだよ。


運悪く今日は両親ともに出かけている。


自分で突っ込んでて悲しくなるが、合い鍵を渡すような彼女もいないのだから、家には誰もいない。


タクシーとか?


無理だな、金がないから呼べん。


ただでさえバイトしてんのに、って、あ。