名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~

「いいよ。でも起きなよ」

「うん! 頑張る!」


そうちゃんが起こしてくれるなんて、なんだか最強な気がする。

多分、いや絶対、起きられると思う。


「五時半に起こすとなると俺起きるの五時とかになっちゃうから、ごめん、六時でいい?」

「分かった。六時で」

「ん。了解」


二人ともそれぞれ両家の合鍵を持っているので、中に入れないことはないはずだ。


合鍵を持って家に来てもらえばいい。


「そうちゃん、合鍵持ってるよね?」

「ん。部屋は変わってないなら覚えてる。二階左手だろ」

「うん」


わたしの部屋が、階段を上がって左に曲がってすぐの南向きの部屋なのは、ずっと変わらない。


「あ、わたしがもし起きなかったら、置いてっちゃっていいからね」

「一応七時まで粘っとく」


起きるけど、起きると思うんだけど、あんまりいろいろ前科があるものだから、心配すぎて一応言うと、そうちゃんはあっさり頷いてくれた。


「いいの?」

「まあ暇だから」

「ありがとう!」


ん、まあ別に、とかなんとか若干照れくさそうに呟いているそうちゃんに、頬が緩む。


そうこうしているうちに、家に着いた。