「照れてんの」

「照れてるよ。照れるよ」


むすりと言って、不意打ちでそうちゃんの手首を捕まえて、強引に引き寄せる。そのままチョコレートアイスバーをかじれば。


「ばっ、なにすっ……俺は気にするから勝手に食べない!」


腕を引っ張られて体制を崩したそうちゃんに、若干カタコトで怒られた。


なんだとう。


「わたしだって気にしてますー! 照れてますー!」

「そういうことじゃないし絶対美里は意味違う!」

「違くない!」

「違う!」

「違くない!」

「美里のばか!」

「そうちゃんのあほ!」


絶対そうちゃんは照れてるし、違うってじゃあどういうことだ。


またチョコレートアイスバーをがぶりと食べたら、お高いカップアイスを半分ほど奪われた。


……ひどい。