名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~

駅近くのあれ、こと最近できたショッピングモールは、休日だからか賑わっていたけど、まだ食事どころはすいている。

やっぱり早めに来てよかった。ゆっくり選べそう。


特に行きたいお店があるわけではなかったので、ひとまずカフェとかレストランとかがある一階から三階をぐるぐる見て回った。


そうしたら、三階にとっても美味しそうなケーキのお店があって、そうちゃんを勢いよく振り向く。


「確認、確認してきてもいい!?」

「いいけど。ほんとケーキ好きだよな、佐藤さん」

「好きだよ美味しいもん!!」


そうちゃんに呆れられつつお店を覗いたら、開店セールの貼り紙が大きく貼ってあって、メニューを確認したら食事もできるようだったので、そのお店にすることにした。


大きな窓が全面に広がっていて、差し込む日光で店内がとても明るい。


音楽は何もかかっていないけど、お店の内外の賑やかなざわめきがちょうどいい感じだ。


お店の奥、一面ガラス張りの窓際の、隅にある丸いテーブルを一つ陣取る。


椅子の下のかごを引っ張り出してそれぞれ荷物を置き、二人で向かい合わせに座ったところで、美人な店員さんが来た。


「失礼いたします。こちら、メニューでございます」


薄い大ぶりの冊子一つと、縦長のラミネート加工されたものが二つ差し出される。


縦長の方はそれぞれ季節のメニューと赤で書いてあって、ケーキが数種類と、パスタとキッシュが数種類載っている。


「ご注文がお決まりの際にお伺いいたします。こちらのベルを鳴らしてお呼びくださいませ」


綺麗なお辞儀に二人でぺこっと頭を下げると、美人な店員さんは和やかに微笑んで、もう一回綺麗なお辞儀をしてくれた。