名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~

何、と言われれば。


「だって佐藤くんが急に褒めるから照れるし嬉しいしこう、褒め返そうと思って」

「だっ、から……!」


カッとそうちゃんの顔に血が上った。


ゆでダコみたいな真っ赤な顔が珍しい。


「本当に何を言ってんの佐藤さんは……!」


焦ったそうちゃんにジト目で睨まれて気づいた。


あ、確かに。


照れるし嬉しいとか言ってしまった。いや本心だけど。


そうちゃんは顔をしかめながら、誤魔化すみたいに、つないでいない方の手でぐしゃぐしゃ前髪を乱している。


「ごめん、あんまり考えてなかった」

「馬鹿だろ佐藤さん、……頼むから考えてよ」


……ほんとお願いします。俺が困るんだよこういうの。


嗄れた呟きに、もう上がりきったと思っていた体温が、ぐんと上がった。