名前で呼べよ。~幼なじみに恋をして~

すーはーすーはー深呼吸をして、落ち着け落ち着けとお気に入りの音楽の、気持ちが落ち着きそうなゆったりしたものをイヤホンで聞いたけどやっぱり落ち着かなかったので、最終手段のリラックス効果があるハーブティーを淹れてやっと、少し落ち着いてきた。


優しい甘さが好きな、ベリー系の可愛い赤色のハーブティーを、お気に入りのティーポットでお揃いのティーカップに注ぐ。


真っ白な陶器に深緑の縁取りが鮮やかな、スミレが散った小さめのティーポットだ。


冷やかしていた雑貨屋さんで一目惚れして、思わず衝動買いした。


ティーポットを買ったものの、うちには紅茶以上おしゃれな飲み物なんてない。


これは何かもっとおしゃれな飲み物を淹れなくちゃ駄目だろう、という謎の使命感に突き動かされて、ハーブティーの専門店に直行。


香りを試させてもらってから試飲して、一番好きなブレンドを選んだ。


いろいろ試してみたけどやっぱりこれが好きだったから、それからずっと、何か特別なことがあるときは、この甘めのハーブティーを飲むようにしている。


そうちゃんと連絡を取るのは、わたしにとって特別なことだ。


ゆっくりティーカップを傾けながら、文面を考える。


……とりあえず無難に、こんばんは、からだろうか。