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あたしの部屋でダラダラと時間を潰していると、颯のスマホに着信が来た。


画面を確認した颯の顔が一瞬にして明るくなる。


それを見て、あたしは「あぁ、希彩ちゃんからだな」と、すぐに理解した。


希彩ちゃんからの電話があったときは、あたしは静かにしていなきゃいけない。


横から話しかけて怒られたことが何度もある。


あたしはリモコンでテレビの音量を落とした。


颯は終始嬉しそうに会話を弾ませている。


そろそろお腹が空いてきたな……。


そう思い、あたしはテレビ画面に出ている時間を確認した。


夕方の5時を過ぎたところだ。


今日は颯と一緒に夕飯を済ませる予定だから、気になっていたパスタ専門店に行ってみようかな。


あのお店はいつも行列ができているから、少し早めに行った方がいいかもしれない。


そう思ったとき、颯が電話を切った。


「ごめん、今日はもう帰るな」


電話を切ると同時にそう言って立ち上がる颯。


「え、帰るの!?」