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颯の家に着くまでにあたしたちは近くのケーキ屋さんに立ち寄った。


沢山あるケーキの中から王道のショートケーキを2つと、希彩ちゃんが好きだというチーズケーキを1つ買った。


「どうぞ」


玄関まで来て、颯があたしに入るように促す。


「お邪魔します」


颯の家にお邪魔するのは久しぶりなので、少し緊張する。


でも、颯の両親は共働きで今の時間留守なので、ホッと息をはいた。


颯の部屋に入ると、そこには以前と変わらない風景が広がっていた。


部屋に入って真正面に大きな出窓があり、その前にベッドが置かれている。


右側がクローゼットになっていて、ドア側にテレビや棚が置かれている。


「さっそく、誕生日パーティーしようか」


そう言い、あたしは中央に置かれているテーブルの前に座る。


「パーティーって言っても2人だけだけどな」


そう言い、颯は笑う。


あたしはテーブルに2つのケーキを並べた。


希彩ちゃんの分は冷蔵庫だ。