☆☆☆

翌日。


あたしは浮き足立った気分で学校へ来ていた。


早く監視カメラが届かないかな?


頭の中はそればかりだ。


昨日注文したばかりなのに、もう待っていられない気分になっている。


「おはよう純白」


自分の席に座っていると、そう声をかけられて振り向いた。


そこに立っていたのは友人の江原杏里(エハラ アンリ)だった。


杏里は長い黒髪を後ろで1つにまとめ、ピンクのリボンで留めている。


小柄で守ってあげたくなるタイプの女の子だ。


「おはよう杏里」


「ねぇ、来てくれる?」


自分の席に荷物を置いて、すぐに駆け寄ってくる杏里。


その頬は少し赤く染まっている。


「どうしたの?」


「実はねあたし……」


そこまで言い、あたしの耳に口を近づける。


「好きな人ができちゃった」